サービス提供責任者(サ責)を仕事にする上で必要な資格について紹介します。ただ、『サービス提供責任者』という資格や研修があるわけではありません。あくまでもサ責というのは、職種名であり職務上の役割なのです。サ責を仕事にするためには、必要条件があります。それは、介護福祉士資格保有者、実務研修修了者、初任者研修を修了し実務経験が3年以上あることです。これらのいずれかを満たしていれば、サ責として働くことができます。ちなみに、初任者研修を修了し実務経験が3年以上の条件でサ責をする場合は、報酬の減算対象になります。以前は、介護職員基礎研修修了者、ホームヘルパー1級課程修了者、ホームヘルパー2級課程を修了し実務経験が3年以上あることのいずれかを満たすことが条件でした(2018年度に現条件に改定済み)。また、ホームヘルパー1級課程は現在の実務者研修に相当し、ホームヘルパー2級は現在の初任者研修に相当します。
基本的には、上記の条件を満たしていればサ責として働くことができますが、事業所によっては別途資格取得が必要なものがあります。それは、視覚障害者の外出をサポートする「同行援護」と、精神障害・発達障害・知的障害を持つ人の日常的な介助をする「行動援護」です。この分野を専門にしている事業所でサ責をする場合は、同行援護従事者養成研修または行動援護従事者養成研修を受講する必要があります。サ責になるために必要な介護福祉士資格ですが、取得するためには「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」などがあります。また、実務者研修は、450時間ほどのカリキュラムを受ける必要があり、介護福祉士の国家資格を受ける条件にもなっています。